週末だ、今日はゾンビだということで以前から楽しみにしていたこの映画をみました。
知人から「おバカで面白い」と聞いていたのですが、かなりしっかり作ってあって驚いてしまいました。ただし、B級という観点だと、ゾンビーバーのほうがおバカ度は上だな。
物語は、ロンドンのイーストエンドにある古びた老人ホームが、経済的な不況によって閉鎖の危機に瀕するところから始まります。この状況を打破しようと、ホームに住む老人たちの孫にあたる兄弟が、なんと銀行強盗を計画するという、なんともぶっ飛んだ設定で幕を開けます。
まずはゾンビが復活するきっかけづくり
ゾンビ映画を見るとき何がきっかけでゾンビが発生するのかという点は、個人的には結構こだわっているポイントです。遺伝子操作の実験室から未知のウィルスが漏れ出てしまうのか、それとも放射能で人間が突然変異してしまうのか。。。
今回は古いお墓みたいなものがきっかけでゾンビが世に放たれます。なるほど。よくありがちですが、放射能よりかはましな気がします。作業員2名がおふざけで入ったお墓で、ゾンビに食われてしまい彼らもすぐにゾンビ化します。
この2名が第1感染者となり、続いてこの作業員2名が複数の人を襲いさらにゾンビ化。また次のゾンビが人間を襲い…とネズミ算的に感染者が増加していき、老人ホームの面々も巻き込まれていくという、展開になっていきます
走らない、噛むだけ?愛すべき「おバカ」ゾンビたち
この映画のゾンビたち、一般的なゾンビ映画とは一線を画しています。彼らは足が遅く、特別な能力も持たず、打撃にもめっぽう弱い。まさに「やられ役」といった趣で、時にコミカルに、時に哀愁を帯びて描かれます。この「おバカ」とも言えるゾンビたちの設定が、映画全体のコミカルなトーンを決定づけているんですよね。
そんなゾンビ相手に、武器らしい武器もない老人たちが、知恵と勇気で奮闘する姿は、思わず応援したくなります。そして、彼らを救出しようと奮闘する孫たちの姿もまた、観る者の胸を打ちます。主要な登場人物を演じる俳優陣は、ゾンビに怯えながらも、家族を思う気持ちや老人たちへの愛情を巧みに表現しており、その演技は「おバカ」な設定に深みを与えています。
銀行強盗と老人ホーム?
老人と強盗は全く関連がなさそうですが、映画の中で強盗の理由が明らかになります。
老人ホームを守りたかったらしいのですが、それはどうかと思いますけどね。PaydayとかGAT(グランドオートセフト)のような雰囲気で銀行強盗が始まり、ゾンビの混乱に乗じて大金をせしめることに成功します。
一方、若者たちがアホな強盗をしている間に、老人たちはせまーい部屋で抵抗をつづけていました。だけども武器がない。四方を囲まれて彼らが食われてしまうのも時間の問題。
人質になったり人質を助けたりで、ちょうど車に乗れる4人に人数が減ったところで孫たちがおじいちゃんおばあちゃんの救出に向かいます。
コメディと感動の絶妙なバランス:90分に凝縮された物語
ラストはガッツボーズをしたくなりました。俺たちはまた復活するっていうのもかっこいいです。最終的に、主人公たちは船舶でロンドンを脱出し、軍が到着して事態が収束に向かうという結末を迎えます。この「終わりよければすべてよし」的な展開も、イギリスらしいユーモアと達観を感じさせますね。
この映画は、わずか約90分という上映時間ながら、コメディ、ホラー、そして家族愛がこれでもかと詰め込まれています。コミカルなテンポで物語が進むかと思いきや、ゾンビの脅威や、老人ホームの人々の絆、そして家族を守ろうとする孫たちの必死な姿が、しっかりと描かれています。
ゾンビ映画好きの私の夢は、ゾンビのエキストラとして映画に出ること。国内は難しそうなのでやっぱりアメリカにいくしかないのかなと思っております。
最後に、B級度合いとしては負けず劣らず素晴らしかったゾンビーバーを紹介します。なぜビーバーなのか?いまだになぞは解決していない。。。
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