映画をざっくり紹介
1983年、婚約したばかりのカップルがヨットで航海に出た実話を基にした映画『アドリフト 41日間の漂流』(2018年)。主演はシャイリーン・ウッドリーとサム・クラフリン。大自然の猛威に翻弄されながら、生き延びようとする姿を描きます。
あらすじ
タヒチからサンディエゴを目指して航海に出たタミーとリチャード。
しかし出発から2週間後、記録的なハリケーンに遭遇し、巨大な津波に飲み込まれてしまいます。
タミーが目を覚ますと、ヨットは操縦不能、無線も不通。さらに大怪我を負ったリチャードを発見。極限状態の中、彼女はセーリングの知識を総動員して陸を目指すことになります。
「41日間」というネタバレ感
タイトルにある「41日間」という表現。
映画内でも「〇日目」と表示されるのですが、残りの日数がわかってしまうと緊張感が削がれる気がしました。
生還するのはわかっているにせよ、せめてその過程にもう少し意外性を残してほしかったところです。
漂流の単調さと演出
冒険や漂流は、現実には毎日同じ景色と同じ作業の繰り返し。
映画として見せるために、瀕死の彼氏や回想シーンを挟んで変化をつけていますが、どうしても単調さは拭えません。
正直なところ、サメでも出てきた方がエンタメとしては盛り上がったのでは?と思ってしまいました。
タミーがベジタリアンだという設定も、極限のサバイバルでは不要に感じました。
「生きるか死ぬかの瀬戸際でも信念を貫く」という描写にしたかったのでしょうが、現実味に欠けてしまう印象でした。
全体の感想
彼氏の存在が物語の大きなポイントになっていましたが、途中から「これはちょっと怪しいな」と思ってしまい…。
結局は「早く到着してくれ」と思いながら観てしまいました。実話ベースであるがゆえに、脚色や演出面の難しさを感じた一本です。