1970年代の北アイルランド。街では爆発音が鳴り響き、若者たちは行き場を失っていました。そんな時代に、音楽の力を信じたひとりの男がいました――テリー・フーリー。
彼はベルファストに小さなレコード店「GOOD VIBRATIONS」を開き、やがてパンクロックというムーブメントを広めていったのです。
実際に起きた「マイアミ・ショーバンド虐殺事件」(1975年)によって音楽シーンが壊滅的な打撃を受けた北アイルランドで、彼は“それでも音楽を止めない”道を選びました。
ざっくり映画紹介
客のいないクラブでDJを続けていたテリーは、運命の女性ルースと出会い、恋に落ちる。
そして彼女との結婚を機に、音楽を生業にする決意を固め、レコード店をオープン。
やがて店は、暴力と分断に満ちた時代において、若者たちの希望とエネルギーの発信地となっていきます。
見どころ
クラシックもジャズもよくわからない――そんな私でも、この映画には心を動かされました。
パンクロックという言葉だけ聞くと、音がうるさくて乱暴な印象ですが、実際は社会の抑圧への叫びなんですよね。ブルーハーツのような日本のバンドも思い出しましたが、これはもっと泥臭く、街の怒りと希望をそのまま音にしている感じ。
レコード屋のテリーは儲け度外視。ただ純粋に「この音楽を広めたい」という情熱だけで突っ走る。効率なんて考えずに、信念で動く姿が最高にパンクです。
ちょっと思ったこと
音楽の映画って、必ず“業界の壁”が出てきますね。プロデューサーやレーベル、権利関係…どこかで「売れる音楽」と「伝えたい音楽」がぶつかる。それでも最後には、音楽そのものの力が人を動かす。この映画もまさにそうでした。
最近はCDを買うことも少なくなりましたが、テリーのように「音楽を信じて広める人」がいたからこそ、今の音楽文化があるんだろうなと感じます。
まとめ
平和な時代には生まれない音楽がある。混沌の中だからこそ、人は音に救いを求める。
『グッド・バイブレーションズ』は、そんな**“音楽の原点”を思い出させてくれる映画**です。若いころの“あの音楽がないと死んじゃう”感覚を、少しでも思い出したい人におすすめ。
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