サスカインド家の次男オーウェンは、自閉症により2歳から言葉を失い、6歳まで誰ともコミュニケーションを取れなくなってしまった。失意に暮れながら過ごす父と母は、ある日、オーウェンが発する意味をなさないモゴモゴとした言葉が、彼が毎日擦り切れるほど観ていたディズニー・アニメーション『リトル・マーメイド』に登場するセリフであることに気づく。意を決した父が、オーウェンが大好きなディズニーキャラクターの“オウムのイアーゴ”になりきって語りかけると、まるで魔法のように、オーウェンが言葉を返した!数年ぶりの息子の言葉にこみ上げる涙をこらえながら、イアーゴとしての会話を続ける父。こうして、父と母、そして兄による、ディズニー・アニメーションを通じた「オーウェンを取り戻す」ための作戦が始まった!(C) 2016 A&E Television Networks, LLC. All Rights Reserved.
主人公は自閉症のオーウェン・サスカインド。オーウェンは3歳ごろまではごくごく普通の男の子だったみたいです。
ところがある日突然言葉をうしなう。視線が合わなくなる。友達と遊ばなくなる。
両親は相当なショックを受けたと思います。
だけどもディズニーのアニメを通して少しずつ家族や友人と心を通わせられるようになり、自立するというお話です。
映画では家族や周りの人たちの献身的な支えがクローズアップされておりました。
もちろんオーウェン本人の努力もあるのでしょうが、彼の持つふんわりした感じでなんだか癒されます。
毒気がないというか、ギラギラした感じがないというかそんな感じです。
自閉症の子供は何かに偏ることが多いと言いますが、彼はディズニーのアニメだった。
同じシーン、同じセリフ、同じキャラクター。彼らのセリフを暗記し繰り返すことで安心するんでしょうね。
主人公ではなく脇役に注目した点も面白い。脇役のほうがいろいろなキャラクターがいて楽しいとのこと。
確かにディズニーアニメは脇役もしっかり作りこんであると思います。
終始きれいな感じで進んでいきますが、視聴し終わってああよかったねでは済まされないですよね。
作品中では語られない家族の苦労があったでしょうし、家族を見る世間の目も厳しかったと思います。オーウェン本人からも、高校時代にいじめられたという話もありました。
なんというか表面だけ切り取って感動するのって私はちょっと抵抗があるんですよね。
手放しで感動できない、喜べない。
また、彼女もいるというじゃないですか。自閉症の人間ももちろん恋をしてよいのですが、なんというかここまでおぜん立てされるとやらせ臭い気がして悲しくなります。
自閉症の人間も頑張っているんだから私たちも頑張りなさいっていうのがこの映画のメッセージ?そんな上から目線の話なんてやっぱりおかしい。こういうのを見るといつも感動ポルノという言葉を思い出します。