アマプラビデ王の日々

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いつだって辞められる~最後のオチまですっきり!の一本

 

とんでもない才能を持ってるのに、なぜかくすぶっている「変人」のお話。私の職場にも、いや、会社にはいないか。通勤電車の中には一人くらいはいるかもしれない。そんな「もったいない」天才たちが、もし本気を出したらどうなるのか?今回ご紹介する映画「いつだって辞められる」は、まさにそんな夢物語を、笑いと波乱に満ちた形で実現してくれます。1行でまとめろと言われたら、合法麻薬で荒稼ぎする大学教授たちのドタバタ劇です。

 

冴えない天才集団、一世一代の大逆転劇!?

この映画の主人公は、神経生物学者のピエトロ。彼は「ポスドク」という、定職に就けない博士や教授の代表格で、まさに不遇の研究者。優秀な頭脳を持て余し、冴えない日々を送っていました。そんな彼が、ひょんなことからスマートドラッグの製造を思いつきます。


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「天才たちの悪巧み」と聞くと、アメリカの人気ドラマ「ブレイキング・バッド」を思い浮かべる方もいるかもしれませんね。ですが、この映画に登場する教授は全部で7名。彼らはそれぞれ異なる分野の専門家で、控えめに言っても全員が筋金入りの「変人」揃いです。

彼らがその専門分野を駆使して、様々なピンチを乗り越えるのかと思いきや、実際に使うのは化学の技術くらいで、他の教授たちのスキルはまさしく「宝の持ち腐れ」状態。正直、「別に大学教授じゃなくても、この展開はできるんじゃない?」なんて思っちゃいましたが、時折挟み込まれる彼らのコミカルな言動や掛け合いには、この「変人教授」たちの存在が不可欠だったと、後になって納得しました。

 

大金と欲望、そして「成金生活」の魅力!

映画全体は、全体的に「ゆるーい」雰囲気で進みます。細かいことは気にせずに、ガハガハ笑いながら見られるのがこの映画の魅力ですね。彼らが簡単に大金を稼いでいく様子を見ていると、「やっぱり成金生活って憧れるよな」なんて、誰しもが一度は思うのではないでしょうか。一度は体験してみたい、そんな夢を見させてくれます。

 

しかし、大金を手に入れると、生活は一変します。平静を保つことは難しいですし、これまでと同じ生活を送るのは無理だという現実も、しっかり描かれています。そんな彼らが、どのようにして「いつだって辞められる」状況から抜け出していくのか、その展開も目が離せません。

 

主演のエドアルド・レオは、ピエトロ教授のどこか頼りないけれど憎めないキャラクターを好演しています。彼らの絶妙なやりとりが、この映画の魅力をさらに引き上げていますよ。

 

結末と、その先の人生は?

そしてこの映画、最後までしっかりと「オチ」がついていて、見終わった後の満足感が非常に高い一本でした。結局、主人公のピエトロは刑務所で勤務することで家族の生計を立てる、というまさかの展開には、「なんとまー、むちゃくちゃだな!」と笑ってしまいました。しかし、これも彼らが選んだ道であり、彼ららしい「解決策」だったのかもしれません。

 

お金や成功を追い求める中で、彼らが何を失い、何を得たのか。そして、本当に手に入れたかった「幸せ」とは何だったのか。そんなことを考えさせてくれる作品でした。