アマプラビデ王の日々

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マン・アップ!60億分の1のサイテーな恋のはじまり~おっさんとぷりてーガールのドタバタ恋愛劇

 

恋愛モノって普段はほとんど見ないんですけど、おすすめに表示されたもんだから、ついつい手が伸びちゃいました。

この映画は、34歳のちょっぴりこじらせ気味な女性ナンシーと、40歳のバツイチ男性ジャックが、ひょんなことから出会い、ドタバタな一日を繰り広げるロマンティックコメディです。イギリスのコメディらしい、テンポの良い会話と、笑える展開が魅力です。

 

出会いは人違いから

物語の始まりは、ナンシーが両親の結婚40周年パーティーに向かう電車の中。私としては、ご両親の結婚40周年パーティーってのがまず「へぇ~」って感じでしたね。自宅にたくさんの人を招いて盛大にやるあたり、さすが海外って感じですよ。日本だとあんまり考えられないですよね。


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そんな電車の中で、ナンシーはジャックという男性に声をかけられます。ジャックは待ち合わせ相手を見つける目印として、特定の小説を読んでくるよう伝えていたのですが、なんとナンシーが偶然その本を持っていたことから、とんでもない勘違いが発生!

 

「ハーイ、待たせたかな?キミだよね?本持っているし。ハハ、緊張しちゃうね。さあ行こう、今日は天気いいね。」なんてジャックに言われ、最初は「え、あ、ちがいま…」と戸惑いつつも、なぜかその場に合わせてデートに繰り出してしまうナンシー。

 

当然、この「人違い」が後々バレて大騒動になるんですが、このあたりのドタバタ感が本当に面白いんです。ナンシーがこの件で何度も怒られるシーンは、なんだかスカッとするような、でもちょっと可哀想なような、複雑な気持ちになりました。

 

アラサー・アラフォー世代の“あきらめモード”と等身大の魅力

34歳のナンシーと40歳のジャック。このくらいの年齢って、まさに恋愛において「あきらめモード」に入り始める瀬戸際なのかな、なんて思ったりもしました。特にナンシーは、過去に6年間付き合った男性に30歳を過ぎて捨てられた経験があり、すっかりやさぐれてしまっています。理屈っぽくなって可愛げがないのは自分でもわかっている、っていうセリフには、なんだかこちらも悲しい気分に。

 

電車の中で、上昇志向の若い女性が鼻につく描写があるんですが、失った若さは戻ってこないですもんね。その気持ち、痛いほどよくわかります。おじさんになった私からすれば、まだまだ十分魅力はあると思うんですけどねぇ。

 

一方、ジャックは40歳。変に若作りしている感じもなく、彼の等身大の姿が描かれています。ただ、元妻に未練タラタラだったり、デート相手が24歳だったりと、なかなかに癖のある男性です。元妻と新しい恋人がバーに現れて、「一緒に飲みましょう?」なんて言われちゃうシーンは、私だったら絶対逃げますね。おおらかなのか無神経なのか、正直よくわかりません(笑)。

 

最強のスパイス!「気持ち悪いけどいいやつそうな男」の存在

この映画には、物語に最高のスパイスを加えるキーパーソンが登場します。それが、ナンシーが待ち合わせるはずだった本当の相手、ショーン(演:ローリー・キニア)です。

彼は正直言って、かなり"気持ち悪い"んです(褒め言葉)。裸でトイレで待っていたのにキスすらできず、ナンシーにうまいこと利用されて家に招き入れてもらったのに、なんだかすごい扱われよう。それでも憎めない、むしろ段々かわいく見えてくるような不思議な魅力があります。彼の存在があるからこそ、ナンシーとジャックのドタバタ劇がより一層コミカルに、そして人間臭く描かれているんですよね。

 

「ゲーム・オブ・スローンズ」ファンには嬉しいカメオ出演も!

実は私、この映画を観る直前に「ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)」のティリオン・ラニスター役でおなじみのピーター・ディンクレイジが出演している映画を観ていたんです。その繋がりで「マン・アップ!」がおすすめに表示されたようなんですが、まさかこの映画でGOT関連の人物に会えるとは思いませんでした。

 

ジャックの元妻と新しい恋人がバーに現れるシーンで、見覚えのある若い男性が!そう、「GOT」のトメン・バラシオン王を演じていたディーン=チャールズ・チャップマンが登場していました。さらに、映画の冒頭には、GOTファンならニヤリとするであろう「知識の城(シタデル)」に向かったあの人物も登場しています。こういうところで楽しめるのは、映画好きとしては嬉しいポイントですよね。

 

ナンシーの人間味が魅力!「たまには恋愛映画もいいもんだ、いや、やっぱり苦手だ」

この映画を観て思ったのは、シティ銀行勤務でトライアスロンをこなし、自己啓発にも余念がない24歳の女の子が、一番損な役回りなんじゃないかってこと。彼女からしたら、この出来事も自分の成長の糧にするんでしょうけど、現実だったらあんな人と一緒にいると疲れそうですよね(笑)。

私は、理屈っぽくて不器用だけど、等身大で振る舞うナンシーのような雰囲気に好感が持てました。なんだか親近感が湧くんですよね。彼女の人間味あふれるキャラクターが、この映画の大きな魅力だと感じました。

普段、恋愛映画をほとんど観ない私が、珍しく最後まで楽しく観ることができました。たまには恋愛映画もいいものだなぁ…いや、やっぱり苦手だな(笑)。

 

もし、私と同じように普段は恋愛映画を敬遠しているという方がいらっしゃれば、この機会にぜひ「マン・アップ!」を観てみてください。意外な発見があるかもしれませんよ。

 

気軽に楽しめる作品なので、今度の週末の夜にいかがでしょうか?