あまくない砂糖の話~どこまで恐れて、どこまで受け入れるべきなのか
人間は、1日に平均でスプーン40杯もの砂糖を摂取している。世の中には“ヘルシー”な食品があふれているのに??オーストラリアの俳優デイモン・ガモーは自らが被験者となり、無謀な実験に乗り出した!“健康”と言いつつ砂糖を大量に含む食品を60日間食べ続け、体や心がどのように変化していくのかを記録するという驚きの実験を描いたエンターテイメントムービー!(C) 2014 Madman Production Company Pty Ltd, Old Mates Productions Pty Ltd, Screen Australia ALL RIGHTS RESERVED
甘くない砂糖のお話。なかなかいいタイトルです。スーパーサイズミーと同系統のお話で、今回はSUGERつまり砂糖についてのお話です。
今回はすこしとぼけたような男が実験体。体を張って砂糖の危険性を証明してくれるようです。
スーパーサイズミーと同様、まずは美人で理解もあるパートナーが登場します。
今回は新婚でさらに妊娠までしちゃっているという。
心配する妻や恋人って大切なんでしょうね。ほんとうらやましくなるくらいの美人でした。
続いて、スペシャルな医療集団。これも実験には不可欠です。頭がよく、品のよさそうな人が出てきて、専門的な話をしてくれます。こちらの紹介はなぜかRPGの職業風。BLOOD MASTERとか、CLERICとかなかなか面白い。
一番気に入ったのはラストの歌とダンス。
ありますよね、こういう感じのミュージックビデオ。
本人が変な格好しながらノリノリで踊るものですからこっちもおもわず型でリズムを取りたくなってしまいましたよ。
さて、肝心の中身ですが最後まで見て、なんとなく感じるのは
『精製された砂糖は悪だ。砂糖は質の悪いカロリーだ。それに自然界にない異性体も含まれている。できるだけ食べないようにしよう!』
なのですが、注意深く見てみると直接的な因果関係がわからないようにぼやかしているんですよね。
こちらもスーパーサイズミーと同様のやり方です。
冒頭は精製された砂糖(スクロース)は、ブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)で作られており、グルコースは脳を動かすために必要、フルクトースは自然界に貴重なものだから取りすぎはよくない
というトーンで書かれているのですが、果糖ってフルーツなんですよね。
映画の中では、果物は否定していません。
そして唐突に現れる異性体の話。詳細な説明はほとんどなく言葉だけは繰り返されたのですが、印象操作ですよね。
異性体といわれると精製された砂糖って読み取れるようにうまい具合に構成されています。
頭がぼんやりした様子や体調が悪そうなシーンをあえてはさむことで、精製された砂糖は悪だと勝手に刷り込まれていきます。
ハイエイジの歯がアレだけぼろぼろだったのは、本当にマウンテンデューの影響だけなのだろうか。
絶対違いますよね。ドラッグですよね。。。
砂糖たっぷりのおいしいものがたくさん出てくるので、体に悪いと学習したばかりなのにコンビニにアイスクリームを買いに行きたくなりました。
そういえばスーパーサイズミーを見た後も、ものすごくマクドナルドが食べたくなったんですよ。
もしかして、そういうマーケッティング方法なのでしょうか。
それだったら恐ろしいですね。