感想をひとことで言うと、「いやあ、サラリーマンってやっぱり大変だな…」です。普段のオフィスの人間関係を思い浮かべながら観ると、妙にリアルでゾッとしますよね。
彼は仕事ができるけど、バトルロワイヤルで考えると楽に倒せそうとか、気になるあの子は私が守ってやらないと…とか、いろいろ考えながら見てくださいね。
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映画をざっくり紹介
『サラリーマン・バトル・ロワイヤル』(原題:The Belko Experiment)は2016年制作、2017年公開のアメリカ映画。舞台は南米コロンビアにあるアメリカ企業のオフィスビル。社員80人が突如閉じ込められ、謎のアナウンスによって「同僚を殺せ」という恐怖の指令が下されます。監督はグレッグ・マクリーン、脚本は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン。上映時間は89分と短めですが、内容の濃さと衝撃度は十分です。
社員同士のサバイバル
「バトル・ロワイヤル」と聞くと、団結して戦ったり、籠城作戦をとったりする展開を想像しますが、この映画はむしろ一方的な殺戮劇に近い。無抵抗な社員が次々とやられていくシーンは本当に胸が痛みました。しかも、社員全員の頭には追跡兼爆発装置が埋め込まれており、指令を無視すると即爆発。生き残るためには、嫌でも“誰かを殺さざるを得ない”状況が作られているのです。
社会人の日常の裏側
CEOの飛んでも理論に煽られて暴走する者、恐怖で隠れるしかできない者、冷静に立ち回る者…。上司と部下の関係も、普段の評価も、仕事ができるできないも関係なくなり、ただ「生き残れるかどうか」だけが支配する世界に。観ながら「うちの会社だったら誰が暴れるだろうか…」なんて妙な想像をしてしまいました。
設定とストーリーの工夫
ビル全体が鉄板で覆われ、外部と連絡不能というご都合主義な設定はありますが、それが逆に緊張感を高めています。密室のオフィスが一瞬にして地獄の戦場に変わるシチュエーションは、観客に強烈な没入感を与えます。さらに、最後には「これは実験の一部だった」という衝撃の事実が明かされ、続編を思わせるような余韻も残します。
興行収入と評価
制作費は約500万ドル。全世界での興行収入は約1,110万ドルと、2倍以上の回収を果たしました。ヒットとまではいかないものの、小規模作品としては健闘した数字です。
批評家の評価は賛否両論で、Rotten Tomatoesでは支持率54%前後、Metacriticでは平均49点。やや低めの評価ながら、「オフィス版バトルロワイヤル」という発想のユニークさと残酷描写は強く印象に残ると評されています。観客の間でも「ショッキングだけどクセになる」という声が多い作品です。
もう少し欲しかった部分
タイトルが「バトル・ロワイヤル」なので、もう少し戦術的な駆け引きがあってもよかった気もします。罠を仕掛けたり、チームを組んで籠城したりといったサバイバル的工夫が加われば、さらに深みが増したでしょう。
こうして観終えると、会社という場そのものが「バトル」だと感じてしまいます。普段のオフィスライフを皮肉ったブラックな作品としても楽しめる一本。サラリーマン経験がある方なら、観たあとに出社するのがちょっと怖くなるかもしれません。
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