スーパーサイズ・ミー~そんだけ食えば身体おかしくなるわ
肥満症に悩む若い女性二人がファーストフード会社を訴えたニュースを目にして思いついてしまった最高で最悪のアイデア。「1日3食X30日間ファーストフードを食べ続けたらどうなるか?」監督自ら実験台となって映画を作ってしまう!前人未踏!監督自ら体当たりした人体実験ドキュメンタリー
3食マクドナルドを30日間続けると体はどうなるのか?
そんなバカげた疑問に答えるべき作成されたのがこの映画。
私はてっきりマック好きのための映画かと思ったのですが、まったく逆で、マクドナルドに対するネガティブキャンペーンとして作られたものでした。
何も考えずぼんやりとこの映画を見てしまうと、マクドナルドは悪だと思ってしまいそうですが、注意をしてみるといろいろとおかしなところがあることに気づきます。
まず、冒頭でアメリカ人の肥満問題が取り上げられています。
あたかもマクドナルドがその原因となるように誘導されていますが、マクドナルドだけでアメリカ人があそこまで太るわけないです。
続いて、体調と体重の問題。体を張った彼はとてもつらかったと思うのですが、毎日5000キロカロリー(成人男性は一日2500キロカロリーが目安)も摂取すればさすがに体はおかしくなるでしょう。
セットに飲み物を2つも付けて、それから甘いデザートも付ける。
あれだけ飲んで食っておいて、「マクドナルドは太る」といわれてもあまり真実味がありません。
カロリーをきちんと制限すれば、少なくとも体重増加はないのではないでしょうか。
ただ、同じものばかりを食べるので、栄養が偏り、それが原因で体調を崩すということはあると思います。
とすると、原因はマクドナルドというよりかは同じものを食べ続けることになります。
メンタル面への影響も指摘されておりましたが、3食決められたものしか食べられないというのはつらいですよ。
たとえそれが自分の大好物で体に良いものだったとしても、気分は滅入ると思います。
子供に写真を見せて誰が当てさせるのもかなり作為的です。
ブッシュとドナルドではなくて人気アニメのキャラクターと比較すればいいのに。
登場する医師たちもなんだかきな臭いですし、ベジタリアンの彼女はとっても可愛らしいのですが、演じている感がとても強く。
肥満=マクドナルドと断言してしまうと、提訴されて大変になるので微妙に位置をずらして論じられており、見終わった後、「よくわからないけど、マクドナルドやめよう」と思わせる作戦でしょう。
私は、見終わってもマクドナルドに行きたくないとは思わず、むしろ久々に食べたいなんて思ってしまいました。
あ、
もしかしてこの映画ってマクドナルドが作っているのだろうか。
あえてガセっぽいネタを流して、マクドナルドに寄り付かなかったタイプの人々を取り込む。
それだったら恐ろしいことです。
もっとリラックスして楽しめる映画を期待していたのですが、少し残念でした。