NHKの高視聴率ドキュメンタリー番組「プロジェクトX」にも取り上げられたベータマックスの圧倒的有利の下馬評を覆し、遂には世界標準規格へと登りつめたVHS誕生秘話を克明に記したルポルタージュとして高い評価を得た『映像メディアの世紀 ビデオ・男たちの産業史』(著 佐藤正明)を原作に、リストラ寸前の男たちが夢に賭け、闘い続ける姿を等身大で描く。
いまではほとんどお目にかかることができなくなったVHSの開発秘話です。
VHSとは日本ビクターが1976年に開発したビデオ規格のお話。
世界的に普及し、私の家にも昔ありましたが今ではHDD録画に完全に取ってかわりました。
時は昭和。バブル手前の日本ですね。
小さいころの記憶にあるザ昭和というものばっかりが登場しました。
主役の加賀谷静男を演じるのは西田敏行氏。この人は決して男前のキャラクターではありませんが、こういった味のある役はぴたりとはまりますよね。
令和の社会ではどちらかと言えば煙たがられる人情部長。
当時はこういう人にみんなが引っ張られて日本を支えてきたんだろうなと思います。
その秘書というか右腕役の大久保修は渡辺謙氏。この人は、まあ何でもやりますよね。西田氏との絡みもいい感じです。
それからそれから、なんと篠原涼子さんも恋人役でちょっと登場します。
この人私が物心ついた頃にダウンタウンでちょっとだけ汚れ役をしていたような気がするのですが、そんなことないですよね。美人ですよ。当時は20代でまだ少しあどけなさというか初々しさが残っています。
2回ほど登場するシーンがありまして、とても得した気分になりました。
数日間徹夜で仕事したり、おにぎりの差し入れがあったり、勤務中にタバコすったり、デスクにPCが置いていないなんて、今では信じられませんが当時はこれが普通だったんですよね。
ちょっと古臭いと感じるようなシーンはありましたが、全体的に感動できた1本でした。
今の日本ではこんなスクラムトライなプレーはできないだろうな。
それにこんな部長がいたら無能といわれて誰もついてこないでしょうね。
今の若い人にはさっぱり意味がわからないと思うので、お父さん、お母さん、いや、おじいちゃん、おばあちゃん向けかな。昭和を懐かしみたいかたはぜひどうぞ。