スキャナーズ~シャイニング並の怖さ、耐性ないときついかも
超能力者(スキャナー)を使って警護を行う警備会社コンセックに組み込まれたベイル。科学者の手によってその能力をさらに開発された彼に与えられた任務は、世界を支配しようとするレボックの追跡だった。(C) 1980 Avco Embassy Pictures Corp
1981年とすこし古い作品ですが、映画は古いからつまらないということは決してありません。
冒頭、比較的こぎれいなホームレスが登場しますが、なにやら様子がおかしい。客が食べ残したハンバーガーを食べているとどこからともなく声が聞こえます。
さげすまれているとわかった彼は、
声の主である上品なおばさんをにらみつけると彼女はあっという間に死んでしまうのです。
いきなりの事に驚く暇もなく、彼はすぐに警官に取り押さえられます。
どうやら彼は他人の思考が読めるらしく、連れてこられたのは研究室のようなところ。
その道の博士が登場し、彼はスキャナーと呼ばれる人間である事を知らされ、
スキャナーは、全国各地にいるということもわかります。
一方、もう一人の強大な力を持つスキャナー。
こちらは見るからに悪人です。
こちらは、スキャナーを増やし世界を統一しようとしているらしい。
世界統一を試みるのが兄、残飯を漁るのが弟ということが最後に明らかになり、兄は弟に仲間になるように説得します。
しかし、善人の弟はこれを拒否。とうとう兄弟でスキャンしあうのです。
ラストはなかなか良かったとおもいます。
弟は結局名もないホームレスでしたので、これで会社の社長として何の問題もなく余生を送ることができます。
この映画何が怖いかというと、スキャンされているときの表情が恐ろしい。
特にラストシーンの兄弟バトル。
特殊メイクによる視覚的な怖さよりも、お互いが脳みそが沸騰するのを耐えている感じが恐ろしい。
二人のアップであれだけ引き伸ばすとは。まだ続くのか、まだ続くのか、もう止めてほしいと思っていました。。
相手の意思が自分の頭の中に入ってくる感じってどんなものなのか想像するとぞっとしてしまいます。
精神的な怖さが強かったシャイニングのような薄気味悪さがあります。
また、兄の狂気っぷりもいいですね。過去のインタビュー映像のあの目、あの表情。私は本当に狂人なのかと思ってしまいましたよ。
周波数の違いが声として発せられ、それが理解できるのが人間。
空気を震わせて自分の気持ちを伝え、相手の気持ちを理解します。
思考しているとき人間の脳はどうなっているのでしょうか。
おそらく何らかの反応は行われているわけで、それを外部から読み取る事または外部に発信が出来れば、思考盗聴が成功します。
脳波を測定することで、脳の状態についてある程度はわかるのでしょうが、
本人の思考を抜き出すのはさらに数段ステップアップする必要があるかと思います。
世界にはいろいろな人がいるので、もしかしたら大雑把ですがある程度他人の思考を読み取れるスキャナーはいるかもしれません。
そんな人に出会わない事を望みます。