ネオン・デーモン
誰もが目を奪われる特別な美しさに恵まれた16歳のジェシーは、トップモデルになる夢を叶えるために、田舎町からロスへとやって来る。すぐに一流デザイナーやカメラマンの心をとらえチャンスをつかむジェシーを、ライバルたちが異常な嫉妬で引きずりおろそうとする。やがて、ジェシーの中に眠る激しい野心もまた、永遠の美のためなら悪魔に魂も売り渡すファッション界の邪悪な毒に染まっていく―。(C)2016 Space Rocket, Gaumont, Wild Bunch
ファッションモデル業界の映画です。
登場する女性は同じ人類と思えないくらいの体の細さと顔の小ささ。一体何をどうしたらこんな体型になれるのでしょうか。
田舎からやってきたちょっと垢抜けなさそうな女性、ジェシーが当面の主人公ですが、この女性、服装と髪型のせいでそう見えるだけで、相当美人です。
怪しげなメイク担当者からいきなりパーティーに誘われるのですが、ついて行っちゃうんですよね。このパーティで一体何が起こるのかドキドキしていたのですが、なんだかよくわからないままに終わってしまいます。
その後は薄気味悪さと後味の悪さとを蓄積しながらストーリーは進んでいきます。ああ、これはホラー映画だ、そして精神的に責められるやつだ。
この手の映画は油断しているとこっちのメンタルにまで支障がでるので注意が必要です。気合を入れなおして続きを見ます。
ジェシーは自分のかわいさに気付き始め、それと同時にモデル界に本格的に足を踏み入れます。私からみると彼女の最盛期はあのスタジオでのプライベート撮影でしょう。
皮膚下の血管がうっすらと透けて見え、ほのかにピンクに染まる真っ白い肌。
その肌に塗りたくられる金箔。緊張が少しずつ解け、やわらかくなっていく彼女の表情。
美しい。
金のアクセサリーは彼女以外身につけるべきではない思うくらい美しい。
それ以降はだんだん変なメイクに変な服装になっていき、とても悲しい。最後ちょっと持ちなおしますが、そのまま突き落とされて彼女は表舞台から姿を消してしまいます。
映像では物理的に突き落とされていますが、実際はあの3人にはめられてモデル業界から蹴落とされたと考えるべきでしょう。
ここから少しだけ主役が入れ替わります。
今度の女性は、ジェシーに「あなた、完璧だった。」と言わせたあの子。
彼女は細く顔もものすごく小さいのですが、私にはホラー映画のお化け役にしか見えない。
スタイルが良いというかもう奇形に近い。私の審美眼がゆがんでいるのでしょうかね。
ジェシーの血をすすったシーンはなかなか衝撃的でしたが、彼女はラストで目玉を食べるシーンが良かった。
あの目玉があらわしているものはいったいなんだろうか。
同僚を蹴落してでも這い上がってやるという野心
薬物や整形への依存
相手に一番ダメージを与えられる仕打ちをしてやろうと言う悪魔の心
きれいな外見やきらびやかな衣装の裏にあんな不愉快なものが体の中にあるなんて。
この業界って誰かがやーめたと言い出せば終わるものなのでしょうかね。
私としては、ジェシーの恋人である一般人の彼が、モデルの一人を見たときに発言した意見に賛同です。