オートマタ
人間と、彼らを守る二つのルールが組み込まれた人工知能(A.I.)搭載のオートマタが共存する社会。オートマタは砂漠化を防ぐための巨大防御壁の建設や、機械式の雲を作るため、人間に代わる労働力として、必要不可欠となっていた。そんな中、この絶対破ってはいけないルールが破られた。オートマタが改造されたのだ。混沌とした世の中で、ロボットの心が覚醒し、その一方で人間のモラルが崩壊していく。人間とロボット、それぞれの視点での終わりと始まり・・・。未来はどこにいくのか?
近未来の地球が舞台です。
太陽の影響により砂漠化してしまった地球。
砂漠化を阻止するためにロボットを作って緑化を試みるのですが、あまりうまく行かなかったようです。
オートマタは緑化を担当したロボット「ピルグリム7000型」のことを指します。
オートマタの言葉そのものには、自律して活動するロボットという意味はないようですが、少し拡大解釈してこのタイトルをつけたのでしょう。
このロボットには2つのプロトコル(制限事項)が設けられています。
・命を奪ってはならない(生命体を傷つけてはならない)
・自分を含めたロボットの改造を行ってはならない
シンプルでわかりやすいプロトコルですね。
映画の設定はわかった。ヒューマノイドを縛り付けておくための鎖もわかった。なかなか面白そうと見始めたのですが、いろいろとしっくりこない点がいくつかありました。
もう少しポイントを絞ってくれたらよかったのに。
途中までは私の一押しのエクスマキナを越えるかも知れないと思ってたのですが、娼婦役のロボットがかわいくない。
エクスマキナもはじめはかわいいと思えないけれども少しずつ気持ちが変えられてしまい。。。という感じでしたが、これは最初から最後まで感情移入できなかった。
あえてあの顔にしたのでしょうが、母性のようなものを持つものとして進化するのであればもう少し人間に寄せた造形にして欲しかったなと思います。
また、2つのプロトコルは絶対に上書きできないということで、その理由として伝えられたのは人間の知能を越えたロボットが開発したから。
うん、それはわかった。
ではなぜ人知をはるかに超えているにも関わらずアンドロイドのボス的存在はあんなに簡単に銃で打ち抜かれたのだ?
アンドロイドと人間が話をしている姿を見るとどう見てもマヌケにしか思えないのです。
そして、人間側も誰が味方で誰が敵なのかがわからない。
結局あの斜視のボスはロボットがカーネルを作ったことは知っており、改造も可能と言うことをわかっていた。その事実を隠匿するために、主人公を殺害しようとしたで良いのですよね。
公表したらまずいことなのか?むしろ公表して高い知能をもつヒューマノイドと戦うという話でも良かったような気がします。
映画全体としてはとてもよい雰囲気だったのですが、視聴後に「アレ?これ本当に面白かったのか?」と疑問に思ってしまうような内容でした。