ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
余命わずかと宣告され、たまたま末期病棟の同室に入院させられたマーチンとルディ。二人は、死ぬ前に海を見ようと病棟を抜け出し、ベンツを盗んで人生最大で、おそらく最後の冒険へと出発した。その車がギャングのもので、中に大金が積まれていたことも知らずに。道中、残り少ない命の彼らに怖いものなどなく、犯罪を繰り返し、ギャングのみならず、警察からも追われる身になるのだが……。
タイトルのとおり、死を間近に控えた、怖いものなしの男性2名のお話です。
映画を通して終始感じるのが、無常観です。
高価な服を買っても、高級娼婦を買っても抗えない現実。
物語が進むにつれて、大きくなっている死の影。
薬局で必死に薬を求めるところなんかは、いろいろな感情が重なって涙が出そうになりました。
もちろん彼は友人のためにやったことですが、死の気配から何としても逃れたいという感じがひしひしと伝わってきました。
どれだけ頑張っても、行きつくところは一つなんだと、強くメッセージづけられた内容だったと思います。
最後の海のシーンは最高ですね。
死が人間のクライマックスなんて誰かが言っていましたが、こんな風に逝ける人というのは、いったいどのくらいいるのでしょうか。
余命を宣告されて、有り余るほどのお金が手元にあったら。
彼らのように生きて、最後は海の藻屑になれたらいいかなぁと思いますが、現実はそうはいかないんでしょうね。。。
渋い映画というとこれですね。少し前の映画ですが、おすすめです。