一流レストランの料理人カール・キャスパーはオーナーと衝突。創造性に欠ける料理を作ることを拒み、店を辞めてしまう。マイアミに行ったカールは、とてもおいしいキューバサンドイッチと出会い、元妻や友人、息子らとフードトラックでサンドイッチの移動販売を始めることにする。
おいしそうな映像盛りだくさんなんだろうな。
おなかが減っているときに見ると、悪影響が出そうだと思いながら見ましたが、これは面白かった。
まず、主役の男性がイイ。見るからにおいしい料理を作りそうじゃないですか。
作る料理は色鮮やかで食欲をそそります。残念ながら味もにおいもわからないのですがきっとおいしいに違いない。
この男性はある老舗のレストランの料理長なのです。本人は新しい料理に挑戦したいのだけども、オーナーである堅物がそれを許してくれません。
大物ブロガーが来店するということで、シェフは張り切るのですがオーナーはいつものコースを出せと。
で、いろいろとありまして、結果大炎上してしまうわけです。
現代のSNSの闇を的確に表しているような気がしますよね。当事者の思いは関係なく、周りの人々によって勝手に盛り上がっていく。
シェフは結局レストランをやめ、自分が作りたいものとしてフードトラックをやるのです。
まーこれが大成功して、離婚していた奥様ともよりを戻してハッピーエンドというストーリーです。
おいしそうな料理はもちろんのこと、この映画で忘れてはいけないのが親子の関係です。私も同じくらいの息子がいるのですが、うまくコミュニケーションが取れているのかなと考えてしまいました。
子供は一生懸命、シグナルを送っているのですが、肝心の親がそれを受け止めてやれないのですよね。
ちなみにこの息子は父親をしっかりとフォローし、フードトラック大成功の一役を担います。
私も子供と旅に出ようかなと思いました。旅を通じて親子の関係だけでなく、子供本人も大きく成長するんですよね。
もう一つ忘れてはならないのが、音楽です。
陽気なラテンの人々のノリがこの映画にぴったりです。
残念ながら1曲も知らなかったのですが、私もリズムに合わせて体を動かしたいと思えるようなものばかりでした。
シェフは結局元の鞘に戻るのですが、わたくしとししてはあのソムリエのお姉さんのほうがよかったな。
彼女もまんざらでもなさそうだったから付き合っちゃえばよかったのに。実業家っぽい元妻よりはパランスが取れていると思うんですけどね。
映画を見て感心したのは、料理人は「何か作るから」というネタで、女性を誘うことができるのですね。
一流のシェフであれば確かに食べてみたいと思いますよねぇ。作っていたのはペペロンチーノのようでしたが、あんなうまそうなものだされたら、つい心も緩んでしまいますよね。
最後に、フードトラックを譲ってくれたあいつはなんだ。
ハチャメチャで面白すぎる。わるいやつではなさそうだけど、発言が面白すぎます。
とても良い映画だったので危うく彼のことを書き損ねるところだった。彼はこの映画に絶対に必要なキャラクターでした。
映画はちょうど2時間。ずっとうまく進んでいたのに途中で病気とか事故とかで悲しいことがあったらいやだなと思っていましたが、最後まで楽しいテンションでゴールしてくれました。
おすすめいたします。