パッセンジャーズ~彼女はすでに…イヤ、やめてー
その真相を追ってはいけない――飛行機事故は劇的な物語の序章に過ぎなかった。 (C) Passengers Productions, LLC. All rights reserved.
人形のように美しいアン・ハサウェイさんのパッケージについ見てしまった一本です。
冒頭に飛行機内が描写されます。タイトルがパッセンジャーなので、当然でしょう。
ですが、最後にチラッと映った男性の表情がなんとなく印象に残りました。
ほんの一瞬なので、セリフもありませんし、前後関係も一切わかりません。
ですが、うれしそうな顔というか、しめしめとという顔というかなんとなくポジティブな表情だということだけはわかりました。
場面が切り替わって、待ってました。クレア・サマーズ役のアン・ハサウェイさんの登場です。彼女はセラピスト。癒すのは飛行機事故で生き残った人々。
相変わらず美しい。
こんな女性がそばに来てにっこり微笑んでくれたら、もうねどうにかなりそうでございます。
セラピーに行く途中、怪しいおばさんが出てきます。いや、親切な人なんですけどあの笑顔が妙に不気味なのです。
うーん。ちょっと怖い。
そして、セラピーの対象となるひとりのイケメンの様子もちょっとおかしい。
クレアのことを猛烈に口説き始めるのです。あれじゃほぼストーカーですよ。あまりにウザすぎて、私はだんだん腹が立ってきました。
まさかあんなやつと寝るわけないと思っていたのに,、クレアは少しずつ流されとうとう個人的な関係に。
その恋愛って業界的にもご法度でしょ?なにやっているのと、これまた猛烈に腹が立ってきます。だけどもこのあたりから冒頭から感じていた違和感が少しずつ大きくなっていきます。
映画の中で起こっていることと、自分の頭の理解が乖離している事にやっと気付き、整合性をとろうとするもどうもうまくいかない。
あれ?これってどうなっているの?
いろいろと仮説を立て、誰がおかしくて誰が正常なのかを思い巡らせながら続きをみるも、なんとなくテリーマンに似ている男が、「あの事故で乗客は全員死んだ。」と。
この言葉は衝撃でした。
え?全員ってつまりは。。。
とうとうクレアは結論にたどり着き、それが視聴者にも伝えられます。
最後まで見終わって、私はもう一度冒頭を見直しました。
あの表情は、うれしい表情だったのですね。そして隣に座っていた女性もきちんと確認しました。
レビューを終わる前に1点だけ。結局あのブルーの絵はなんだったんでしょうか。
空?飛行機?
完成した描写が一瞬あったと思いますが、プラスチックの破片を組み合わせて、私は橋をかけたような印象を受けました。
向こう側へ渡るための橋。そして、その橋を通って二人は旅立ったのでしょうかね。
良い意味で裏切られ、後味の良い一本でした。
オススメっす。