ドム・コブは、人が一番無防備になる状態――夢に入っている時に潜在意識の奥底まで潜り込み、他人のアイデアを盗み出すという、危険極まりない犯罪分野において最高の技術を持つスペシャリスト。だがその才能ゆえ、彼は最愛のものを失い、国際指名手配犯となってしまう。 Rating G (C) 2010 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
タイトルとパッケージを見て、昔ものすごく見たかった映画だったことを思い出しました。
友人から猛烈におススメされたものの、当時は一緒に行く相手もおらず、一人で行く勇気もなく。
最近やっと羞恥心もなくなってきたので、今なら問題なく一人でも行けるのに、当時はそんなことできなかったのです。
当時を思い出しながら映画を見ましたが、評判通り面白かったです。
他人の夢の中に入り込み、標的に潜在意識を植え付けるのがレオナルド・ディカプリオことコブに与えられた任務になります。
制限時間は10時間でよいのかな。
夢の中の時間は現実と異なっているため、どこに基準を置くか悩むところではありますが、とにかく、限られた時間のなかでターゲットの深層心理にある考えを気づかれないように埋め込むのが目的です。
ミステリー的な要素あり、アクションありで2時間30分という比較的長い映画ですが、一気に見ることができました。
登場する俳優さんも粒ぞろいです。
アーサーという名前で登場するのは、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット。私、この人はじめてみたと思うのですが、クールでかっこいいですね。この人が出演されている他の映画も見てみたいと思います。
我らが渡辺謙氏もかっこいいし、特にディカプリオの妻役の女性が良かった。
彼女はこの映画の中では異質なものです。登場したときから彼女に対して違和感を感じたのは、彼女の服装、髪型、メイクなどが絶妙だからでしょうか
書き残しておきたいのはこの映画のラストです。
果たしてコマは止まってしまうのか?それとも回り続けるのか。
なんと、結果が出る前に暗転してしまうのです。なんだよ!最後まで見せてくれよと思った私は、なんてヤボな人間なのでしょうか。
彼にとっては現実や夢というのはもはや問題ではなく、あの場所に戻って子供を抱き上げることが目的だったんだろうと思います。
そのため、コマを回した結果を待たずして子供たちのそばに駆け寄り、抱きかかえた。家族を思う強い気持ちを表したかったので、あえて中途半端で暗転させたに違いありません。
夢のまた夢の…でいろいろなシーンが入り乱れますが、混乱することなくすんなりと入り込めました。
しかし1点不可解なところが。
渡辺謙氏がおじいちゃんになって出てくるところ、冒頭のシーンと関連があるとは思うのですが、初見でわからなかったのです。
コブはラストシーンからさらに深い階層にもぐって、渡辺氏を救ったということなのでしょうか。
すぐに冒頭のシーンを見直そうかと思ったのですが、映画を見終わった余韻を上書きしたくなくて、結局見送ってしまいました。
またしばらくしたら見てみたい1本です。まだ見たことのない方はぜひどうぞ。