アマプラビデ王の日々

プライム会員ならば見放題。人生最高の1本が見つかるまで。。。

デンデラ~姥捨山がテーマのお話。往年の女優さんが頑張ります

 

雪深い山あいの小さな村。貧しいこの村では、70歳になった者は掟に従って口減らしのため山奥に捨てられる運命にあった。息子に背負われた斎藤カユもお参り場という場所に置き去りにされてしまう。死を覚悟したが、彼女は老婆たちによって助けられ、一命を取り留める。

 

とてもユニークだと思ったこのタイトル。
なんとなく鐘や木の板がついた綱をガラガラと振るような音のことを差すのかと思いました。

 

そしてパッケージにプリントされている小汚いメンバーが一様に見つめる先には何があるのか。

 

これは面白そうだ。

 

雪深い貧しい山村。そして、冒頭に登場する白装束の高齢の女性(斎藤カユ - 浅丘ルリ子)。

そして彼女は村の若い衆に担がれてどこかへ連れて行かれます。

 

人身御供?人柱?

 

それにしてはすこし年をとりすぎている。となると姥捨か。これまた重たい話題です。

 

村のおきてで捨てられた佐藤カユが、何とか命をつないで妖怪デンデラに変態し、村を襲うホラー映画になるのかと思っていたのですが、それもちょっと違う様子。

 

雪上に倒れ、命が尽きるまであとわずかのところで、何者かに助けられ、気づいたのは馬小屋のような家の中。

 

そこにはこれまで捨てられたばあさんたちが集まって、デンデラという集落を作って生活をしていたのでした。

 

さらにデンデラは男人禁制。

 

この背景には当時の女性軽視の問題があるのですが、男性が捨てられていてもも決して助けず、女性だけで村を作っています。

 

いいじゃないですか。面白いじゃないですか。

 

捨てられた老婆が集まって和気藹々と生活する様を描いた映画なのかと思っていたら、なにやら物騒なことを言い始めます。

 

いや、それは無理だろう。70歳overの老婆が50人集まったところで、一体どれだけの兵力になるというのだろうか。

 

彼女たちは返り討ちになり、無慈悲な死を遂げる映画か。

 

なんだかやるせない気持ちになるなと思っていたのですが、これもまた裏切られます。

 

彼女達の敵はなんと熊、冬眠し損ねた穴持たずのヒグマ。

 

正確には、ヒグマの子と雪崩も出てきますが、それは置いておきましょう。

 

三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)を思い出すような内容です。デンデラにいるのはおばあちゃんばかり。

 

いくら気持ちは若くても、いくら知恵を持っていても、たいした武器もないばあ様達が迎える結末が明るいわけはありません。

 

ただ、熊とのバトルがちょっといまいちなんですよ。

 

実際にあのサイズの熊に対峙したら、ばあちゃんたちは瞬殺ですよね。最後に村に戻るのもなんだかなぁと言う感じですが。


子供を食べられた恨みだと思うのですが、そんなに都合よくは行かないですよ。私としては、無残に返り討ちにあう話のほうが良かったなぁ。

 

高齢者向けのものはテンポが難しいと思います。

 

全力で走るシーンもできない、力強く敵をやっつけるシーンもできない。どうしてもテンポが緩やになってしまい、緩急つけずらいのですが、いろいろと飽きないような工夫がされていたと思います。

 

それなりに楽しめましたが、老人が主人公の映画だとしたら、私は手紙は覚えているのほうが好きですかね。

 

 

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インターステラー~ジャガイモは育てませんよ

 

【本編のみ収録】地球の寿命は尽きかけていた。居住可能な新たな惑星を探すという人類の限界を超えたミッションに選ばれたのは、まだ幼い子供を持つ元エンジニアの男。彼を待っていたのは、未だかつて誰も見たことがない、衝撃の宇宙。はたして彼は人類の存続をかけたミッションを成し遂げることが出来るのか? Rating G (C) 2014 Warner Bros. Entertainment, Inc. and Paramount Pictures. All Rights Reserved.

 

約3時間と非常に長い映画なので、2日に分けてみました。


前半つまり、1日目のもったりゆったりした流れが退屈で、これは後半耐えられるか心配でした。

 

前半でわかったのは、とにかく地球は危機的状況であり宇宙に逃げるしかないという事。

 

後半、つまり2日目になってマッド・デーモン氏がでてきたあたりから、一気に面白くなりました。

 

冷凍睡眠から目覚めたデイモン氏は、今回はじゃがいもを育てず(※1)、主人公であるクーパーと争う形に。
※1.マッド・デイモン氏は、映画オデッセイで火星でジャガイモ育てていました。

 

そこから回転する母船に接続したり、ブラックホールの中に入ったりありえないような出来事が立て続けにおき、最終的に冒頭の話がきれいにつながってエンディングを迎え、クーパーはおおよそ100年越しの約束を果たします。

 

ラストのアン・ハサウェイアメリア役)のシーンはちょっと気になりますね。

 

彼女の星は、地球よりも時間の進みが遅いのでしょうか。

 

建物や明かりが見え、宇宙服のヘルメットをはずしたことから類推するに、
彼女はあの星への定住に成功したのでしょう。

 

凍結受精卵は無事だったので、彼女はあの星で人類の起源となり、たった一人で人工授精を繰り替えし人類を増やしていくのでしょうか。

 

それとも一足先に現地にいた恋人一堂に出会う事ができたのでしょうか。

数百年後にあの星と土星軌道に移住した地球人とで宇宙戦争になったりすると、それはそれで面白そうですね。


この映画、まだ統一できていない重力がキーになるのです。

 

重力の謎を解くことで、大統一理論が完成し、クーパーもマーフ(マーフィー)との約束を果たせるわけなのですが、ブラックホールの中でさすがにあんな事はできないと思います。

 

さらに、モールス信号で重力の謎を伝えるのですが、これもちょっと無理やりすぎませんか。そんな簡単なものだったら教授が元気なうちに解を見つけられているような気がします。

 

また、重力と時間の関係があることはわかりますが、多少のずれはあったとしても、あそこまでの時間差異はちょっと考えずらいです。


ドラゴンボール精神と時の部屋じゃないんですからね。

 

その違和感を考慮しても、全体的には面白く最後まで楽しく見る事ができました。産まれてから、死ぬまで重力というものに人間は縛られています。

 

もしさらに次のステップに人類が向かうとしたら、重力の鎖を断ち切る事ではないかといわれています。

 

空を自由にとび、ブラックホール間をワープする。
時間にもある程度影響を与える事ができるようになればタイムマシンは無理でも、すこし先の未来は見えるようになるかもしれません。

 

それを使って事故を未然に回避できるようにならないかな。

 

この映画のテーマにもなっていましたが、どれだけ人類が進化しても、
家族愛というのは変わらないのでしょうかね。

 

見ごたえのある1本でした。

 

アイアンスカイ~ぶっ飛んだ設定がいいよ。

 

ナチスが月から攻めてきた!?」2018年、アメリカ大統領命により月に送り込まれたワシントンは、無事に月面に上陸して後、何者かに拉致されてしまう!なんとそれは、第二次大戦以降、地球へ復讐を果たすべく月の裏側に第四帝国を築き、軍備を増強していたナチスだった!

 

よくもまあこんな設定を思いつくものです。

 

敵はナチスです。ですが彼らは地球にはいません。なんと月の裏側に基地を作っていたのです。

 

日本人であれば忘れてはならない、1945年。
ドイツも第2次世界大戦に破れますが、ヒトラー率いるナチスはなんと月面に逃げていたのでした。

 

月の岩石には地球上よりも多くのヘリウム3が含まれています。

これを採取するプラントを構築し、その豊富なエネルギーを利用して、酸素を作り、自給自足の生活をしていたのです。

 

それだけでなく、大宇宙戦艦「神々の黄昏」を建造しひそかに地球奪還を目指していたのでした。細かい事はおいておいて、まずこの発想だけで驚きですよ。


でもこの映画はこれだけじゃありません。

 

 

地球はどうなっているかと言うと、冒頭にアメリカのちょっとおばかな大統領が登場します。

 

YES She CANというどっかで聞いたようなセリフを合言葉に大統領選挙キャンペーンの真っ最中。かなり皮肉を含んで彼女とその取り巻きが描写されています。

 

このキャンペーンの一環で黒人を月面の裏側に着陸させるというプランを立て、それが成功するのですが、前述のナチスにこの黒人がとらわれてしまいます。

 

で、まあいろいろとあって結局世界各国が宇宙戦艦を持っており、ラストでみんなでドンパチするという。。。

 

書いてて私も混乱してきました。

私はチャップリンの映画を見たことはないのですが、額にヒールが刺さったシーンはいかにもチャップリンの動きっぽかったです。

 

これ以外にもチャップリン映画を再現したシーンはいくつかあるのではないでしょうか。

映画通からすれば、このあたりはすぐにわかるのだろうなぁ。

 

そして、ビッチの広報担当が一番笑いました。セリフがぶっ飛んでいて本当に面白い。指揮官をやるのはわかりますがあのコスチュームは一体なんだ。

 

そして振られた腹いせに核攻撃するか? ハチャメチャすぎて大笑いですよ。


さらにさらにのレナーテ役の彼女がいい。
美しいことはもちろんの事めちゃめちゃにカワイイ。すこしピントがずれている応答も大変良い。

 

名前を確認したところ、ユリア・ディーツェというお名前とのこと。彼女の他の映画があれば見てみたいなと思い、早速検索すると。

 

 

ああ、AmazonPrimeで見れるビデオがない。。。無念。


北朝鮮を含め各国の首相の描写は国際問題にならなければいいなと思うくらい
かなり切り込んでいます。

 

そしてラストの戦艦同士の戦いでは日本はやっぱりカミカゼアタックとして描かれる。

 

やっぱり日本はそういうイメージなんでしょうっかね。

 

さすがに国際会議でちょんまげ侍と言うことはなかったのですが、すこし悲しいですね。これ以外にもとにかくいろいろとネタが仕込んである1本でした。

 

最後に、これってコメディ映画でいいのですよね。。。

 

ああ、なんか散弾銃的に書き散らかしてしまった。

 

でもこれかなり面白かったよ。。