アマプラビデ王の日々

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手紙は憶えている

 

手紙は憶えている [DVD]

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最愛の妻ルースが死んだ。だが、90歳のゼヴはそれすら覚えていられない程、もの忘れがひどくなった。ある日、彼は友人のマックスから1通の手紙を託される。「覚えているか?ルース亡きあと誓ったことを。君が忘れても大丈夫なように、全てを手紙に書いた。その約束を果たしてほしい―」2人はアウシュヴィッツ収容所の生存者で、70年前に大切な家族をナチスの兵士に殺されていた。そしてその兵士は身分を偽り、今も生きているという。犯人の名は“ルディ・コランダー”。容疑者は4名まで絞り込まれていた。体が不自由なマックスに代わり、ゼヴはたった1人での復讐を決意し、託された手紙と、かすかな記憶だけを頼りに旅立つ。だが、彼を待ち受けていたのは人生を覆すほどの衝撃の真実だった―(C)2014, Remember Productions Inc.

 

最後の一口がとてもおいしかった。そんな映画でした。

 

齢90歳。まだまだ体は動きますが、断片的な痴ほう症、通称まだらボケの老人が登場します。妻の死後から1週間。友人(こちらもギリギリ生きている感じ)に大きな仕事を任されます。

 

やるべきことはすべて手紙にかいてあり、その通り彼は行動していきます。

 

手紙の中身についてほとんど説明はないのですが、登場人物の会話などから察するに、アウシュビッツで惨殺された家族の復讐が目的のようです。

 

名前だけを頼りに復讐相手を探しますが、国境をまたいだり、長距離バスに揺られたりと結構ハードです。

 

90歳といったらかなりヨボヨボです。正直なところ見ていられないくらいつらそうなのですが、そうまでして彼は一体何を成し遂げようとするのか。

 

やっと目的とすべきターゲットに出会い、真実を暴露するのですが復讐するは我にあり

 

そう来たか!という感じでエンディングになります。

視聴後にいろいろと気になっていたことが、すべて説明されていたことに気づきます。

 

一番気になったのは、復讐を開始したタイミングです。

 

復讐の張本人がことを起こしたのは、軽度の痴ほうが始まり、ブロック監視員の妻の喪が明けてから。本人の記憶が確かだと、復讐が成功しない可能性があります。

 

また、妻が生きているうちに夫を奪ってしまうと、憎むべき監視員と同じことをしてしまいます。

 

しっかりとタイミングを見計らってからの復讐劇。

いやはや、本当によくできていると思います。

 

老人が主役の映画というと、死んで悲しいとか、いい年してがんばっているなー系が多いですが、これは一味違いました。

 

老人映画としては、頭一つ飛び出ている印象でした。おススメです。