アマプラビデ王の日々

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高地戦~日本も韓国も戦争に対する考え方は同じ

 

朝鮮戦争末期、韓国軍と北朝鮮軍がにらみ合う南北境界線の高地では"今日奪われたら明日奪い返す"という熾烈な攻防が繰り返されていた。停戦交渉は一向にまとまらず、生還だけを願って戦い抜いてきた兵士たちに、極限を超える地獄が次々と降りかかる...。

朝鮮戦争がテーマの映画は初めて見ました。歴史的背景はあまり詳しくないものの、エンターテイメント性は非常に高く、最後まで楽しめました。

 

凄腕のスナイパーが女性だった点や突撃前に両軍で歌を歌うところ、ラストで北朝鮮と韓国の将校が会話するところなど、かなり演出が入っていますが、俳優さんたちの好演も相まって、嫌みなく見ることができました。

 

視聴し終わって思ったのは、無能な上司と優秀な部下という図式は日本だけでなく韓国でも同様なのですね。

 

その無能な上司はもっと無能な上司に逆らうことができない。
戦争をやろうっていうくらいですから、やっぱり頭がおかしくないとできないんでしょうね。

 

国のためなら一兵士の命なんてどうでもいいというのが偉い人たちの本音でしょう。

 

主役級は3名でしょうか。個人的にはあの坊主の人が一番良かったですね。自信満々の演技から、何かをこらえているような演技、それから味方を撃ち殺して狼狽するシーンとそれぞれ意外な面が見れて驚いてしまいました。

 

最後の突撃の前、ワニ部隊のメンバーを鼓舞させるための激励もよかった。日本でも突撃の前はあんな感じだったのでしょうね。そうでもしなければ死にに行くことなんてできませんからね。


若干、男色っぽい感じがするのですが、中性的な表情ですからそう感じたのかもしれません。

 

暗くなりがちな戦争映画ですが、盛り上げ役の人も良かったですね。あういう人たちがいるから、緩急がついて映画がとても面白くなるのだと思います。

 

この映画をきっかけに38度線のことについて少し調べてみました。

 

この朝鮮戦争、敗戦国だった日本は全く関係がないかというとそんなことはなかったんですね。満州国の設立、それから日本が敗戦濃厚とみられるや侵攻してきたロシアの話。それからアメリカの動向などなんというか奥が深い。

 

朝鮮半島が分断されたのって完全に外部の人間のせいじゃないですか。政治的に利用されて、陸続きの小さい半島が分断されるなんてやるせないですよね。

 

南北統合ってやっぱり難しいのかな。今は韓国のほうが豊かになり、差が空きすぎてしまったので厳しいのかな。

 

言語も同じだし民族も同じ。なんの根拠も力もないのですが、私が生きているうちに統合されるとうれしいですね。

 

戦争の描写はどの国もあまり変わらないです。同じアジア人という視点でみると日本の映画と言われても全く違和感ありません。


近いようで遠い朝鮮半島。過去の歴史を知るという意味でもおすすめの1本です。

 

クライムダウン~途中から全く違った展開に。さすがに変わりすぎでしょう。

 

クライムダウン(字幕版)

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  • メディア: Prime Video
 

スコットランド高地に入山した5人の登山者。登山2日目、メンバーの1人が地面から突き出た換気パイプを見つけ、そこから人の叫び声を聞く。5人が地面を掘り返すと、地面に埋められた箱の中から怯える1人の少女が...誘拐されたセルビアの少女だった。そしてその子を保護した5人に、次々と殺...

このクライムっていうのは山登りと犯罪って意味の両方をかけているんだろうか。下山とともに犯罪者もやってくることを示しているんです。気にしすぎかな。

 

パッケージやタイトルから滑落とか遭難系のお話で、フローズンのような映画と思っていたのですが、途中から雰囲気がガラリと変わるんですよね。

 

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冒頭はパッケージ通りのシーンから始まります。ヒヤっとする場面は何とかクリアしますが、ここで自信過剰な男がクローズアップされます。

 

こういうタイプは真っ先にやられることが多かった気がしますが、最近はしぶとく生き延びることが多いですね。男女ペアが1組、まともそうな男が一人、主人公の女の子と勘違い男が1人の計5名でそろって山登りです。

 

この勘違い男が和やかな雰囲気をぶち壊しながらハイキングは進みますが、山登り中に監禁されている人を見つけてしまう。

 

このあたりからちょっと雰囲気が変わってきます。登場人物が一気に増えて、善人が殺されまくります。

 

こいつもグルか?と思ったら普通の一般市民だったり、新キャラが登場してはその数分後に死ぬという、冒頭のまったり山登りから飛んでもない方向に行ってしまいます。

 

ボスキャラは最後に登場するあのスーツの男でいいのか?なんて思っているうちに、犯罪者は捕まって丸裸にされて、それを警官が見逃すという。

 

もはや誰が正しくて、だれが間違っているのかわからない。

 

性格悪い男は最後にはなんだか頼れる男に変わるなど、最初から最後までワーっと流れて終わってしまいました。

 

最初の一人が唐突にあっけなく死んじゃうんです。それが一番びっくりして個人的には一番盛り上がったところです。

 

主役級で頼れる存在かと思っていたのにな。

 

ケルベロス 紅の狼~ブラジルの腐敗は置いといて、最後のドカーンが良かった

 

ケルベロス 紅の狼(字幕版)

ケルベロス 紅の狼(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

横領や賄賂が蔓延するブラジル政界。国民の怒りは頂点に達し、大統領選を目前に国内は荒れていた。国家特殊武装班に所属するミゲルは、コレア州知事による公的医療費の横領を暴くため、綿密な準備を経て公邸の家宅捜索に踏み切るも、証拠を得ることが出来ずに知事は釈放される。

冒頭に登場する中年のおじさんとかわいい娘。
ジャン・レノナタリー・ポートマンのレオンを思い出しました。

 

 

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おお、これもそれ系統のお話か?と思ったのですが、ぜんぜん違いましたよ。

 

舞台はブラジル。
腐敗しきった政治家達を成敗する正義のヒーローのお話。

 

最愛の娘が何者かの銃弾に倒れる。まだ息がある。
急いで病院に連れて行くも、スタッフ不足、設備不足で手術すらできない。

 

この理由は政治家が医療にお金を回さないから。

怒り狂った主人公は、必殺仕事人になって悪徳政治家達を次々と暗殺していきます。

 

悪いやつは殺してもいいなんてのは短絡的過ぎてあまり受け付けないのですが、まあいいでしょう。多数のボディーガードに囲まれても、同僚に止められても彼の動きは止められません。

 

おいおい、そんなことやっていいのかよ。

 

さすがに息子を目の前で射殺するのはまずいでしょう。
いくら正義の味方を気取ってもただの極悪犯罪者じゃないですか。

 

内容はともかく、アクション、爆破ともにそれなりに満足ができる内容でした。

 

作中、正義のヒーローはガスマスクをずっとつけているのですが、せっかくつけてるんですからひとひねり欲しかったかな

 

あと、ITオタクがまた登場します。今回はいかにもネクラな人ではなく、ポップな女の子。なかなか味のある人だったなと思います。

 

監視カメラはハックするわ、国会議員のメールサーバに侵入するわやりたい放題です。

添付ファイルを別の画像に変換するのはよくやられている方法で、ツールを使えばそれほど難しくはないのですが、あんなバレバレな偽装はやらないと思うんです。

 

お約束とは言え、ITセキュリティを何だと思っているんだ。そこだけは毎回悲しい気分になります。

 

最後は大統領を追い詰め、結局射殺してしまいます。
それからビルごと自爆。潔い最期です。

 

悪い虫が数匹いなくなっても、また新しい虫が出てくるだけ。

 

彼の行動は無駄になってしまうのか?と思いましたが、今回の事件をきっかけに、国民全員の気持ちが変わっていく描写が最後にあり、すこしすくわれます。

 

病院が足りないとか、政治家が不正ばかりしているというのはブラジルの社会問題なんでしょうね。

 

映画とは言え、こんな政治批判の作品を作って大丈夫なのかと思いました。
この俳優さん、命を狙われなければいいけれども。