横領や賄賂が蔓延するブラジル政界。国民の怒りは頂点に達し、大統領選を目前に国内は荒れていた。国家特殊武装班に所属するミゲルは、コレア州知事による公的医療費の横領を暴くため、綿密な準備を経て公邸の家宅捜索に踏み切るも、証拠を得ることが出来ずに知事は釈放される。
冒頭に登場する中年のおじさんとかわいい娘。
ジャン・レノとナタリー・ポートマンのレオンを思い出しました。
おお、これもそれ系統のお話か?と思ったのですが、ぜんぜん違いましたよ。
舞台はブラジル。
腐敗しきった政治家達を成敗する正義のヒーローのお話。
最愛の娘が何者かの銃弾に倒れる。まだ息がある。
急いで病院に連れて行くも、スタッフ不足、設備不足で手術すらできない。
この理由は政治家が医療にお金を回さないから。
怒り狂った主人公は、必殺仕事人になって悪徳政治家達を次々と暗殺していきます。
悪いやつは殺してもいいなんてのは短絡的過ぎてあまり受け付けないのですが、まあいいでしょう。多数のボディーガードに囲まれても、同僚に止められても彼の動きは止められません。
おいおい、そんなことやっていいのかよ。
さすがに息子を目の前で射殺するのはまずいでしょう。
いくら正義の味方を気取ってもただの極悪犯罪者じゃないですか。
内容はともかく、アクション、爆破ともにそれなりに満足ができる内容でした。
作中、正義のヒーローはガスマスクをずっとつけているのですが、せっかくつけてるんですからひとひねり欲しかったかな
あと、ITオタクがまた登場します。今回はいかにもネクラな人ではなく、ポップな女の子。なかなか味のある人だったなと思います。
監視カメラはハックするわ、国会議員のメールサーバに侵入するわやりたい放題です。
添付ファイルを別の画像に変換するのはよくやられている方法で、ツールを使えばそれほど難しくはないのですが、あんなバレバレな偽装はやらないと思うんです。
お約束とは言え、ITセキュリティを何だと思っているんだ。そこだけは毎回悲しい気分になります。
最後は大統領を追い詰め、結局射殺してしまいます。
それからビルごと自爆。潔い最期です。
悪い虫が数匹いなくなっても、また新しい虫が出てくるだけ。
彼の行動は無駄になってしまうのか?と思いましたが、今回の事件をきっかけに、国民全員の気持ちが変わっていく描写が最後にあり、すこしすくわれます。
病院が足りないとか、政治家が不正ばかりしているというのはブラジルの社会問題なんでしょうね。
映画とは言え、こんな政治批判の作品を作って大丈夫なのかと思いました。
この俳優さん、命を狙われなければいいけれども。