テロ・ライブ~この設定は初めて。皮肉も聞いてて面白かった。
ある不祥事でテレビキャスターの職を失いラジオ局へ左遷された国民的アナウンサーのヨンファ。「デイリー・トピック」生放送中に身元不詳のリスナーから"マポ大橋を爆破する"と脅迫電話を受ける。いたずらだと気にせずに電話を切った瞬間、背後に見えるマポ大橋が崩れ去るのを目撃する。
韓国映画って面白いねー。
この作品もストーリーがすごい。まったくどんなもの食っていたらこんなシナリオを思いつくのだろう。
とあるラジオに寄せられた視聴者の声。それがテロ予告なんですからぶったまげですよ。
で、テロリストとアナウンサーの会話がはじまるんですけれどもね、犯人の要求は大統領の謝罪。
そう、ただ単に誤って欲しいだけなんですよ。お前、どんだけかまってちゃんなんだよ~。
いやいや、さすがにこれだけの犯罪を仕込んでおいて謝罪だけ?
絶対に後出しで何かあるだろうって思ったのですが本当にそれだけ。
で、偉い人達は「テロリストに屈しない」とかいって無茶苦茶するわけですよ。
犯人の要求が謝罪であり、偉い人達も間違っていると反省しているのなら謝罪をすべきなのでしょうが、そうはいかないのが世間です。
そう、偉い人達は悪いことをしても誤らない、政治家は反省をしないという痛烈な批判が含まれているんですね。
アナウンサー本人の出世欲や元夫としての立場、それから犯人への同情とかもう最後までしっかりと楽しめました。
ラストで彼は生還する道を選ぶのかと思ったのですが、自らを犠牲にして社会に鉄槌を打ち込もうとしたのでしょう。
だけどもあれやっちゃいけませんよね。無実の人が相当数巻き込まれて、結局アナウンサー事態がテロリストになってしまっているじゃないですか。
それともこんな腐った世間で生きていくのはつらいと思ってついボタンを押してしまったのでしょうか。
ややオーバーな演出が続くときもありますが、最後までとても楽しめました。
日本ではこういった政治批判的な映画ってあまり見ないような気がするのですが、私があえて避けて通っているだけなのかもしれませんね。
韓国映画もすごいですね。他の作品も見てみたい。