マフィアの取立て屋に追われる男、アンドレ。彼に与えられた猶予は48時間。絶望の淵に沈む彼は自ら命を絶とうとセーヌ川に架かる橋の欄干に上がった。そのとき「彼女」はあらわれた。見上げるほどの長身に金髪の絶世の美女。「あなたに未来を与えるためにきた」と告げる、アンジェラ。彼女は突然大金を用意したり、一撃でマフィアを倒すなどアンドレを絶体絶命のピンチから次々と救い出す。果たして彼女は一体何者なのか―。
見た目も悪いし、金もない、度胸も無ければ喧嘩も弱い。こんなダメダメ男がとった行動は、橋から飛び降りること。
そんなに高くない橋ですし、足元に広がる川にも十分な深さがありそう。
おいおい、こんなんで死ねるのか?と思ったら彼の元に天使が舞い降ります。
こういったとき、日本ではどちらかといえば従順でおとなしく、あまり良い表現ではありませんが、アニメキャラのようなかわいらしいけれど抱擁感のある女性やアンドロイドが落ちてくるのが鉄板でしょう。
おフランスではこんな美人の天使が舞い降りてくるのですね。
お国柄というか、日本の文化がアニメよりなのかわかりませんが、こんな人に何をしてもいいよといわれたらすぐにあのことを思いつくのが普通だと思うのです。
しかし、この男。これほどの美人に一切手を出しません。
そして、彼女はおとなしく男の言うことを聞いてサポートするというよりかは、割とズバズバ意見をいい、ぐいぐい引っ張っていくのです。
これで二人が恋に落ちる?そんなことってあるのか?と思っていたのですが、あるときを境にこの美形の天使も男を好きになってしまうんです。
うーん、そんなそぶりはラストまで無かったような気がしますが、恋に落ちるのは一瞬といいますから、フランスでは良くある話なのでしょう。
未来が見えるといった天使から、美人弁護士と結婚すると予言していましたが、
あれは本当になるのでしょうか。
とすると二人でドラマチックな恋に落ちたものの、
あっさり別れてしまうのでしょうか。そう考えるとなんだかちょっと悲しくなります。
この映画、すべてモノクロです。
だからといってつまらないということはないのですが、せっかくなので美しいパリの町並みは見せて欲しいなと思いました。
きっと何らかの意味があるのでしょうが、庶民の私にはよくわからない。
あと気になったのは、女性の手足を含めた各パーツが大きくて、恋人というよりかは保護者と子供の関係に思えてしまいました。
これは映像的にはちょっとなーなんて思いました。
ですが、ラストの盛り上がりやテンポはなかなか良かったです。
あの数分間で、『どっちだ、どっちなんだー』とドギマギすることができました。