偉業を成し遂げる宿命を持つ星座に生まれたジュピターだが、現実は毎日ひたすら働いていた。ある日何者かに襲われ、突然現れた強靭な戦士に助けられたジュピターは、自分が宇宙最大の王朝の王族だと知らされる。Rating G (C) 2015 Warner Bros. Entertainment Inc., Village Roadshow Films (BVI) Limited and Ratpac-Dune Entertainment LLC All rights reserved.
主人公の女性(ジュピター)はハウスキーパー。
どうやらトイレ担当らしく、毎日毎日他人の家の便器とにらめっこ。
シンデレラのような厳しい継母がいるわけではありませんが、それを彷彿とさせるようなシーンが続きます。
こんな毎日嫌だと思っているところ、いきなり宇宙人がやってきて彼女に襲い掛かります。
訳がわからないうちに、狼と人の混ざったような不思議な男に助けられ、彼女は宇宙の女王という話を聞かされます。
かぐや姫は月へと帰りましたが、ジュピターはとりあえず宇宙船まで連行されてしまい、女王としての生活が始まるのでした。
うーん、この今まで見たことありそうでなさそうなストーリー。
前半にはこの映画の背景や設定は明確にされません。おそらくこれはあえての演出だと思っています。
お話が進むにつれ、少しずつジュピターがなぜこんな目にあっているのかが明らかになっていきます。
どうやら地球の所有権と相続問題をめぐっての兄弟喧嘩にジュピターは巻き込まれたようです。
人と狼の混ざったような男とジュピターの恋の行方とともに話は展開していきます。
この映画、私の大好きなリリーのすべてに演出したエディ・レッドメイン氏が悪役として登場しています。
この人は超絶イケメンなのですが、マザコンでありナルシストであるこんな感じの役は恐ろしいくらいぴったりはまる。
あの表情に細い線。ああ、もし彼に仕えろと命令されたら命すらも投げ出して支えたくなる気分になります。
最後は救われて欲しいなと思ったのですが、やっぱり悲しい目に。ああ、なんてかわいそうなんだろうか。
この映画の設定は面白いですね。人類の寿命はほぼ無限に延び、若さを保つために人間のDNAが必要になります。
宇宙に生物が住める惑星を発見したら、そこに人間や動植物を移植し、人口が最大になったら刈り取るという結構恐ろしい設定。
そして多くの人類が生まれ死んでいく何千年という時の流れの中でたまたま宇宙の女王と同じDNAを持った子供が生まれた。
それがジュピターだったのです。
よくこんな設定思いつきますよね。
ストーリーもよかったですが、この映画はおそらく映画館の大画面で楽しむものだと思います。
美しい木星、基地が激しく崩れる様子、宇宙戦争。変な乗り物も出てきますよ。
私はスマホの小さな画面でしか見れませんでしたが、映画館でみたら相当な迫力だったと思います。
悪くない1本でした。宇宙戦争系が好きな人は楽しめるかと思います。