サウジアラビアの石油会社、外国人居住区で自爆テロが発生した。300人以上の犠牲者の中にはFBI捜査官も含まれていた。 アメリカで同僚の悲報を受けたFBI捜査官フルーリーは首謀者がアルカイダと関係あるアブ・ハムザと推察、現地捜査を願い出る。
冒頭、中東諸国の映像とともに、自爆テロと思われる映像や新聞記事のタイトルカットが続きます。
ああ、この映画はアメリカが正義で、イスラムは悪ということを広めるためだけの映画なのかと少し悲しい気持ちに。
しかし、この映画はこの点が多少考慮されておりました。
全体的にアメリカはすごい、アメリカかっこいいの傾向が強いのですが、サウジアラビアの警官や王子が協力的であったり、現地の作業員が問題解決のために力を貸してくれたり。
ニカーブ(目だけ出している服装。色は黒のことが多い)を身に着けた女性が、危機が迫っていることを教えてくれ、命拾いする描写もあり、すべてのイスラムを悪いと定義しているわけではありません。
文化も生活も国籍も全く違うのに、わずかに見えている目とちょっとした首の動きだけでも多くのことを伝えられるという意味で、このシーンは結構気に入りました。
そしてラストシーン。
ボスキャラが死ぬときに孫に伝えたセリフ「大丈夫、私の仲間が皆殺しにしてくれる」はなかはか深い内容だとおもいます。
結局は自分が蒔いた種なんですよね。
「アッラーフ・アクバル(アッラーフは最も偉大である)」はまさしく、天皇陛下万歳で、このセリフが映画から聞こえてくると沈んだ気持ちになるようになってしまいました。
日本もこの間まで同じようなことしていたんですけどね。
この映画で、一つだけ気が緩んでしまったことは、サウジ側の警官が結構なすきっ歯だったということです。
向こうはアレはかっこいい要素の1つなのですかね。シリアスなシーンも多かったのですが、ちょっとしまらない気がしました。
ああ、もしかしてこれが意図的でなければよいのですが。。。次はもう少しあっさり目のものにしたいと思います。