アマプラビデ王の日々

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ザ・パシフィック

 

第二次世界大戦の太平洋戦線を舞台に、3人の海兵隊員の体験を実話に基づいて描きだす全10章のミニシリーズ。製作総指揮は、HBO制作のミニシリーズ『バンド・オブ・ブラザース』で2001年にエミー賞ゴールデン・グローブ賞を獲得したゴールデン・トリオだ。

 

ガナル・カタルから始まって、沖縄~終戦までの南方の戦地について、アメリカ側の視点で描かれたドラマです。

 

1話は約50分くらいで、全部で10話ほど。実際はもっとひどかったと思うのですが、日本にかなり考慮された描写になっています。

 

登場する主要な人物は実在の人がモデルになっており、その人たちの回顧録をもとに作成された作品でしょう。

 

飛び石作戦(Island Hopping) により、次々に領土を失う大日本帝国

 

いつものように日本兵の補給は不足というか、最悪の状態。アメリカは損害を出しながらも少しずつ前進し、日本軍の撃破に成功します。

 

ガナル・カナルではガトリングガンのようなもので殺されまくる日本兵

 

気合じゃどうにもならないのに、次々に特攻して死んでいく日本人。今のブラック企業に通じたものを感じるのは気のせいでしょうか。

 

兵士の一人のセリフです。

「あいつら(ジャップ)はバカなのか勇敢なのかわからない。」

 

ガナル・カナルでは、米国6000人の戦死者に対し、日本の戦死者は23000人というから驚きです。海岸には、累々と死体が並べられまさに地獄のようだったといいます。

 

縁もゆかりもないこの島で死んでいった兵士たちのことを思うと本当にやるせなくなりますよね。

 

民間人が盾となった沖縄の戦争についても描写がありました。

 

母親が兵士に囲まれながらも必死で我が子を差し出そうとするシーンは、数秒後に起こることを考えると本当につらかった。

 

同じ人間なのに殺しまくる。相手の痛みがわかるのに傷つけあう。おかしいと思っているのに同じことを繰り返してしまう人間は、やっぱりどこかに致命的な欠陥があるのでしょうか。

 

また、この作品では戦後のPTSDのことも取り扱っています。

 

国民性の違いもあるのかもしれませんが、なぜか日本では戦後のPTSDは話題になりません。

 

硫黄島に手紙を取りに行くといって自害した人などの話から考えると、実際のところは相当数の軍人に治療が必要だったのではないでしょうか。

 

自爆テロだの銃による大量殺人など物騒な事件がおおいですが、日本もついこないだまで戦争していたのです。

 

それを考えると正直なところぞっとしてしまいます。