[部屋]から脱出した母と息子。衝撃と感動、その先にあるものとは-!?©Element Pictures/Room Productions Inc/Channel Four Television Corporation 2015
久々にきました。
私の映画人生の中の、5本の指に入りそうなくらいの良作。
もうね、後半ずっと電車の中で涙をこらえるのに必死でした。
周りから見たら相当気持ちわるいおっさんだったと思うけど、まあ仕方ないです。
冒頭、仲の良い母親と息子が登場し、ファミリーものかな?なんて軽い気持ちで見始めました。
息子がちょっとアレっぽかったので、発達障害のお話かと思いましたが、話が進むと実は部屋(ROOM)に閉じ込められていることが何となくわかります。
なるほど、ROOMから脱出するお話かと頭を切り替えましたが、これまた意外にあっさり脱出。
映画を見始めてまだ1時間しか経っていない。母親も子供も救出されてハッピーエンド!これ後半どうするの?
と思いましたが、ここからが本番でした。
決して誠実ではないじいちゃんやばあちゃん。心無いマスコミ、病院の先生。完璧でない大人たちも不器用ながらジャックを精いっぱいフォローし、少しずつ前に進んでいくジャック。
子供はやっぱり素直なんですよ。それを捻じ曲げてしまうのはやっぱり大人。どんな理由があったせよ、自殺未遂をした母親には相当怒りを感じました。
最終的にジャックの一挙手一投足がおとな達を助け、エンディングに。
冒頭の「Hello」をしっかりと回収してから、ママはやっと新しいステージに立つことができるようになります。
あー、これ書いていてまた泣きそうになった。
ジャックはただただ、まっすぐ生きているだけなんです。
いろいろな理由をつけて現実を受け入れられないのは、醜い大人なのです。
ああ、大人になんてなるんじゃなかった。