アマプラビデ王の日々

プライム会員ならば見放題。人生最高の1本が見つかるまで。。。

アップグレード~人類が駆逐される日はいつだろうか

 

アップグレード [Blu-ray]

アップグレード [Blu-ray]

  • 発売日: 2020/04/02
  • メディア: Blu-ray
 

近未来。グレイ・トレイス(ローガン・マーシャル=グリーン)は妻のアシャ(メラニー・バレイヨ)と仲睦まじい日々を送っていた。しかしある日、謎の組織に襲われ、最愛の妻を失い、自身も全身麻痺の重症を負ってしまう。失意の中、巨大企業の科学者がある提案をされる。彼の目的は、実験段階にある「STEM」と呼ばれる最新のAIチップを人体に埋めることだった。手術の結果、グレイは再び体を動かすことができるようになる。そればかりか、「STEM」に身をゆだねると人間離れした動きができるようになり、人間を超越した身体能力を手に入れてしまう。さらに、「STEM」は頭の中の相棒としてグレイと対話するようになる。身体能力を<アップグレード>されたグレイは手に入れたこの力を駆使して「STEM」と共に妻を殺害した組織に復讐を誓うのだがー。

 

人口知能とかアンドロイドのお話です。
今回は、たった1つのチップをめぐって、いろんな人が騙しだまされる展開です。

 

設定は今から20年くらいです。車は完全に自動化されて、テレビ会議もスムーズにできる。SF映画にありがちな、何もない空間をクリックするとパソコンの画面が開いたり、ヴァーチャルキーボードを入力するシーンもありました。

 

自動化は進んでいるのに、主人公の男はアナログな自動車の整備士。今日も車をいじってとある人物にイケてる車を納車をします。

 

その帰りに自動運転の車からエラーが発生し制御不能に。事故で車は横転し、助けを呼ぼうとするも、正体不明の男たちに囲まれる。よくわからないうちに最愛の妻は殺され本人は四肢が動かなってしまいます。踏んだり蹴ったりのかわいそうな展開。

 

ここで登場するのが冒頭でちょっとお話にでたステムという小さなチップ。
ステムを体内に埋め込むことで、体の機能が復活し、主人公の男は妻を殺した悪い奴らに復讐を誓うのでした。

 

ステムの驚異的な力を借り、順調に復讐は成功していくのですが、復讐の先にはやっぱり裏ボス的な輩がいるわけです。

 

最初はステムは味方かと思っていたのです。
本人の命令に逆らえない仕組みになっていましたし、ステムを作ったあの研究者の管理も絶対でした。だけどシステムが人間を超える臨界点はやはり存在し、最終的にはステムそのものが意識をもち、人間の制限を突破してしまう。

 

この臨界点は人類がこのまま進化していけば必ず発生するはずで、事実上それが人類の終わりになるでしょう。


ラストで、まさか夢オチという結末か?とちょっと寂しくなったのですがどうやらこれはステムが見せている幻覚。

 

彼が幸せか不幸せかといわれるとなかなか難しい。バーチャルな世界では最愛の妻が生き返り、四肢も普通に動く世界。これから楽しい思い出ばかりが続くでしょう。

 

でも実際の体はステムに乗っ取られて自由に動かせない。マトリックスの世界ですね。

 

この世はすべてバーチャルな世界という説がありますが、私はそれは違うんじゃないかなと思います。

 

だってもし私だったらこんなひどい世界は作りません。相変わらず戦争はなくならないし、悲惨な事件も毎日発生しています。

 

私ではなく、未来の人間がバーチャルな世界を作ったとしても、もっと平和で怠惰な毎日になるようにするんじゃないかなと思っています。

 

それとも性格のひん曲がった人がこの世界を考え出し、人々が悩み苦しんでいるのを見て満足しているのでしょうか。

 

このタイプのお話はエクス・マキナがダントツで好きな1本です。

 

amazon365.hatenadiary.jp

 


アンキャニーというやつも、「ええ!そっちだったの?」と思うラストで好きな1本です。

 

amazon365.hatenadiary.jp

 

 

それと比較すると、正統派な1本だったなと思います。