アマプラビデ王の日々

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移動都市/モータル・エンジン~最後まで冒頭のテンションが続けばよかったのに

 

たった60分で文明を荒廃させた最終戦争から、数百年後。残された人類は地を這う移動型の都市で暮らす事を選択し、地上は、都市同士が捕食しあう弱肉強食の世界へと姿を変えた。 この荒れ果てた地は、巨大移動都市・ロンドンによって支配されていた。ロンドンは捕食した都市の資源を再利用し、人間を奴隷化することで成長し続ける。小さな都市と人々は、その圧倒的な存在を前に逃げるようにして生きるしかなかった。 いつ喰われるかもしれない絶望的な日々の中、その目に激しい怒りを宿した一人の少女が、反撃へと動き出す。

 

時代は今から数千年後でしょうか。
映画では古代人という訳になっていましたが、おそらく宇宙人のようなやつらに攻撃された地球はたった60分で壊滅してしまいます。

 

その後古代人はどこかにいってしまい、残された人類がどうなるのか。

 

答えは決まっています。暴力が世界を支配する世紀末。いわゆるヒャッハー状態になるわけです。

 

そのうち力を持つ人間が現れ、彼らはガラクタを集めて街を造ります。この街は城砦のようになっているだけでなく、キャタピラとかタイヤで動くんです。

 

そうしてこの移動都市で、他の弱い街を襲う。まさに弱肉強食。

 

なにこの楽しみな設定。
北斗の拳だよ、マッドマックスだよ。

 

冒頭に登場するロンドンがどうやらこの物語の中心らしい。その市長代理のような男を殺害しようとするきれいな女性。

 

いったい彼女にどんな背景があるのだろうか。

 

と、前半まで見てかなり期待値があがったのですが、奴隷商人に売られたあたりからちょっと雲行きが怪しくなってきました。

 

あのロボットのおじさんを登場させる意味があったのか、それからあの赤い服の女の子は必要だったのか。後半は主人公みたいになってましたよね。

 

それから悪役のおじさんの動機がよくわからない。反移動都市を攻撃してどうなるというのだろうか。
そして、その娘の役も。せっかくなんだからもう少し葛藤があってもいいのに。

 

現代のPCがロストテクノロジーとして取り扱われているなど、一つ一つの設定はとても面白かったんですが、なんというかどうもまとまりがないというか、えー、こんな感じで終わりなの?と思ってしまいました。

 

私が思うに、これは元となった本を再現しようとしていろいろ詰め込みすぎちゃったのではないかとおもいます。

 

登場人物の役割とか、もう少し奥が深いんじゃないかと思うのですが意外とあっさり。
ラストの反移動都市も、すんなり彼らを受け入れるとは思わないんですよね。

 

きっとそれまでにもいろいろと事件や背景があって・・・

フィリップ・リーヴの小説『移動都市』を基にしたこの小説。映画を見て、この小説を読んでみたくなりました。