アマプラビデ王の日々

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それでも夜は明ける

 

1841年、ニューヨーク。家族と幸せな日々を送っていたバイオリン奏者ソロモンは、ある日突然誘拐され、奴隷にされる。彼を待ち受けていたのは、狂信的な選民思想を持つエップスら白人による目を疑うような差別、虐待そして”人間の尊厳”を失った奴隷たちだった。妻や子供たちと再び会うために彼が生き抜いた11年8カ月と26日間とは。(C)2013 Bass Films, LLC and Monarchy Enterprises S.a.r.l. in the rest of the World. All Rights Reserved.

 

この話は実話を元にしている。

 

冒頭に表示されるこの一行が、あるとないでは映画の印象はがらりと変わります。

 

原題の12 Years a Slaveが表示され、日本のタイトルとぜんぜん違うなと思ったのですが、私は日本のタイトルのほうが好きですね。

 

無実の罪で12年も牢屋に入れられたのか、それとも幼い頃に親に売られたのか。
悪い事ばかりが思いつきますが、19世紀の奴隷の話でした。

 

これは酷い。遠い過去に授業で習ったような記憶がありますが、これほど酷いとは。

 

まずわかりやすいのがムチ打ちでしょう。

 

血と肉片が飛び散るほど強くたたかれ、肉が盛り上がり背中はぼこぼこに。
ミミズ腫れというレベルではない酷さです。酷くぶたれるシーンは目を背けたくなるほどです。


それから、慰み者にされたあの少女がかわいそう。自らは決して望んでいないのにすき放題やられた上、その妻からはひどく憎まれる。


瓶を頭にぶつけられるとか、ツメで思いっきり引っかくなんて人間のやる所業じゃない。

 

どうせ死ぬまで搾取されるのならば、今すぐにそれを終わらせてしまいたいと思ったのでしょう。自らを殺してくれと懇願する彼女は、直視できないくらい悲惨です。


また、船の中だったと思うのですが、若い女性がソロモンの手をとり自分の胸を触らせるシーンがありました。あれもなかなか衝撃的でした。

 

彼女はきっとこれから奴隷となり酷い扱いを受ける前に、「私は牛や馬なんかじゃない。人間なんだ」という事をしっかりと確認したいがために、あんな行動をとったのだろうと考えています


奴隷の主人が発言する、「こいつらは私の所有物だ」という言葉も強烈です。

 

彼らにとって奴隷は従業員じゃないのでしょう。たしかpropertyという言葉を使っていたと思いますが、この言葉は本当に恐ろしい。

 

とにかく肉体的にも精神的にも追い詰められるシーンが続き、一体いつになったら夜は明けるのか、そればかりを期待しながら見続けました。

 

そしてこのタイトルが深い。

 

朝が来るではなく、「夜が明ける」にしたのはこの映画の内容を良くあらわしていると思います。このタイトルだと、ポジティブにもネガティブにも取れるのですよね。

 

どれだけ家族の事を思っても、どれだけ現状を悲観しても、夜が明ければ奴隷は働かなければならない。

 

雇い主がかわろうが、一緒に働いていた奴隷が死のうが、毎日毎日、重労働を課され、酷く虐げられる日が続くのです。

 

ソロモンの様に救出された人にとっても、残してきた人は気がかりだったでしょう。

 

家族と再会しても素直に喜べないことはたくさんあったと思います。それでも夜は明けてしまう。時代は前に進むのです。

 

いろいろと調べてみたのですが、日本にも同様の制度が過去あったようです。
そして世界的には今でも。。。

 

どうすればこんな酷い事ができるようになるのでしょうか。


そんな一歩引いた目で見てしまいますが、私も同じ人間なのだから、条件さえ揃えば同じような事をしてしまう or されてしまうのでしょうね。